いけにえと雪のセツナ
いけにえと雪のセツナは、2016年にスクウェア・エニックスから発売された、PS4用とPS Vita用のRPGです。異なるハード向けに同時発売されたマルチプラットフォームソフトです。開発はTokyo RPG Factoryが行いました。
キャッチコピーは「あの頃、みんなRPGに夢中だった。とりもどそう、ボクたちのRPG-。」


スーパーファミコンの時代のRPGを目指して製作されたとあって、イベントムービーやイベントボイスはありません。シナリオもほぼ一本道でシンプルですが、意欲的なシステムが複数導入されています。

~ストーリー~
この世界では魔物を鎮める為、ある村に住む女性が10年に1度「いけにえ」となり、最果ての地へと向かうという悲しい慣わしがあった。
ある年、いけにえを出したにも関わらず、魔物の数が一向に減らないという事態が起きた。中には魔物によって滅ぼされる町や村も現れ、被害はどんどん広がっていった。
こうして、前回のいけにえの派遣からわずか1年でまたいけにえが送り出されることになった。
傭兵である主人公もまた、護衛の一人としてこの旅に同行することになるのであった。

いけにえと雪のセツナ1
フィールド画面では往年の名作『クロノ・トリガー』のDNAを受け継いでいるとあって、移動に特化しています。エンカウントもありません。
雪に覆われた世界が今の季節にマッチして、気分が少し高揚しますね。

このゲームのBGMはほとんどピアノのみで演奏されたものです。それが魔物に脅かされる儚い雪の世界と「いけにえに向かう旅」という悲しげなストーリー にマッチして非常に印象に残りました。
いけにえと雪のセツナ2
戦闘はクロノ・トリガーと同じ「ATBVer.2」が採用されていて、ATBゲージが溜まったキャラから行動できます。

さらに今作では「SPゲージ」を利用しての「刹那システム」が採用されています。キャラクターのステータスを表すボックスのそれぞれ右側にある球体がSPゲージです。満タンまで溜まると結晶のようなものが1つストックされます。これがSPです。最大3つまでストック可能です。

SPがある状態で攻撃したり魔法を使ったりすると、キャラクターの頭上にマークが出現します。その際にタイミングよくボタンを押すことによって、追加ダメージを与えたり、補助効果の延長化ができたりなど、戦闘を有利に進められる様々な効果が追加で発生します。 これが刹那システムです。

刹那システムが成功すると、上記画像のように左側にSPアイコン付きで刹那システムが実行される行動内容がで示されます。
いけにえと雪のセツナ3
これは「キール」の「フレア」。刹那システムのお陰でいつもより多めに爆発しています。
いけにえと雪のセツナ4
これは「ヨミ」の「かまいたち」。とにかくこのゲームは視覚エフェクトが鮮やかで派手! 見応えがあります。
いけにえと雪のセツナ12
お馴染みの「連携技」もバッチリあります。
でも今作では序盤以外あまり使わなかったですね…。SP消費が高めの技が多かったので。
いけにえと雪のセツナ5

このゲームでは戦闘で勝利してもお金が手に入らない代わりに、「素材」が手に入ります。素材は同じ魔物でも、倒し方によって入手できるものに変化が生じます。この素材を売って旅の路銀にする訳です。
素材を売ると、「法石」と呼ばれる特殊なアイテムと交換できるようになります。法石は『FF』で言うアビリティをキャラクターにセットさせるものです。法石によって必要な素材とその売却数が異なるので、お目当てのものを目指して属性や刹那システムを使うなどして色々な敵の倒し方をしてみるのも、このゲームの楽しみ方の1つです。
いけにえと雪のセツナ6
法石は「法器」という装備アイテムにはめ込むことで使用できるようになります。『FFⅦ』の「マテリアシステム」に近いですね。法器自身も装備するとクリティカル率アップやMPアップなど、特殊な恩恵を得られるものがあります。
そして法器の真骨頂は法石を「昇華」させること。昇華とは、ダメージアップやMP消費量ダウンなど、特殊な効果を法石に付加させる現象のことです。
いけにえと雪のセツナ7
刹那システムを多用した法石は昇華の確立が高まります。
上記画像では、キールの「ファイガ」が5回目の昇華を迎えたことを表示しています。威力アップが4、行動後ATB増が1付加されています。

ちょっと分かりづらいシステムですが、プレイしていく中で私は段々理解することができました。
でもオールドRPGを目指すならこんな分かりにくいシステム、いらなかったのでは…( ̄ロ ̄;)
いけにえと雪のセツナ9
戦闘はダンジョンや町や村でのイベントで発生します。
ダンジョンは雪の世界を反映して、氷や結晶で覆われた寒冷洞窟や山などがほとんどですが、このようにギミックがある遺跡も登場します。
いけにえと雪のセツナ10
このゲームを彩る数々のキャラクター。特に仲間キャラは最近のRPGでありがちな、狙ったようなおかしな設定がなく、好感が持てます。 最後までキャラがブレず、物語が終わりに向かうにしたがって成長していく様は、スーファミ時代のスッキリした無駄な設定のないキャラクターたちを思い出させてくれますね。
いけにえと雪のセツナ11
個人的に一番好きな「ジュリオン」。王家の血を引きながら、勇敢で知も併せ持っている女性騎士です。
結局みんな好きになっちゃったんですけどねえ(笑) いい奴らばっかりで…。特に「セツナ」は優しすぎる。きっといいお嫁さんになるタイプです。


このゲーム、本当に無駄が無くスッキリしていて、存分にストーリーを楽しめるようになっています。クエストなんてものはありません。
戦闘バランスは序盤は少し甘めですが、中盤以降は法石や装備品でしっかり身を固めないときつくなってきます。特にボス戦。初見だとボスの攻撃に対処できないケースが出てきて、結構ボスにやられてゲームオーバーになることが多かったですね~。でも対策をしっかり練れば再戦して勝てるという、絶妙なバランスだと思います。

そして欠点ですが…
残念ながら結構あるんですよ。。。

・町や村に宿屋が無い。旅をしている感がちょっと薄れる
・戦闘時「逃げる」コマンドがない。専用消費アイテムを使わないと逃げられない
・プレイタイムが表記されない
・ロード時間が若干長い(家屋の出入りに3秒程、イベントで5秒程)
・イベント導入時に処理落ちすることがある
・範囲攻撃の効果範囲が示されないのでどこまで届くか分からない

ロードと処理落ちはVitaだからという噂です。元々PS4向けに作られたゲームをVitaに詰め込んだせいかどうかは分かりませんが…。
処理落ちはやばい時はフリーズします。私はラスボス撃破後にフリーズしました(大泣き)。あれ、前にもスクエニのゲームでこんなことがあったような…。

まあ粗はありますが、肝心のストーリーがかなり良かったので、私個人としては満足できました。終盤になると、このゲームのタイトルの意味が分かるようになっています。そしてラストは…。これはもうRPGファンなら自分の目で確かめてください。

本作とのクロノ・トリガーとブレイブリー・デフォルトの繋がりを探すのも楽しいですよ。思わずニヤリとさせられます。ブレイブリーのほうはまさか…! と嫌な汗が出そうでしたが(笑)
1週クリアするまでのプレイ時間は、法石集めやレベル上げなどのやりこみをあまりやらず、30時間未満程度だったと思います。


総評:私のメガネにかないました!
こんなにもせつないストーリーはゲームボーイの『聖剣伝説』以来でしょうか。
粗はありますが、光る部分が多いゲームなのでオールドRPGファンにはプレイして頂きたい、そう思います。
プレイするならPS4版が良さげですよ。


当ブログをご覧頂きありがとうございました!

それでは また。