ライブ・ア・ライブは、1994年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売された、スーパーファミコン用のRPGです。
このゲームは7話のオムニバス形式のRPGで、それぞれの主人公のキャラクターデザインを、当時小学館の漫画雑誌で連載していた7人の漫画家が手がけています。
どのシナリオからでも遊べる仕様になっていて、ゲーム本編も比較的自由度の高いゲームとなっています。
ちなみに私の好きな漫画『スプリガン』を描いた皆川亮二氏は現代編の主人公のキャラクターデザインをしています。ほかにも『おぼっちゃまくん』で有名な小林よしのり氏や、『名探偵コナン』の青山剛昌氏など、著名な漫画家が参加しています。
このゲームの最大の特徴と言ってもいいのが、戦闘形式。
通常のターン制バトルにシミュレーションの要素を加えた、「チェッカーバトル」という当時としては独創的なシステムを採用しています。
7×7のマス目状のフィールドを移動後、攻撃かアイテムを使用します。攻撃の際は、普通のRPGにおける通常攻撃はなく、「技」という攻撃方法をとります。
この「技」にはそれぞれ攻撃範囲が決まっていて、決まったマス目内のうち好きな場所を指定できるものや、マスが固定されているものなど様々なものがあります。
また、特殊効果を持っているものも多く、敵の向きや位置を変えたり、ステータス異常を起こさせたり、発動後に自分の位置が移動するものなどがあります。
尚、技にはMP消費という概念がなく、どの技も基本的には制限無く使えます。
技の効果演出も結構凝っているものが多くあります。
また、画面に表示はされていませんが敵味方とも一定の「行動ポイント」というものを持っていて、一方のキャラが全て行動を終えていなくても行動ポイントを使い切ると相手にターンが渡るという、リアルタイムではないもののファイナルファンタジーシリーズのアクティブタイムバトルシステム (ATB) に似たシステムとなっています。
このため、不必要な行動は避け、時には「パス」コマンドで味方にターンを譲るなど、戦略的要素が大きいシステムになっています。
ストーリーは各編とも独立していて、趣向もそれぞれ違います。
こちらは私が好きな「西部編」。ライバル同士のガンマン二人が一時的に手を組み、とある町のギャング達を懲らしめるというストーリー。罠作りが面白かった!この罠で何人のギャングを引っ掛けられるか、セーブして記録更新目指して何回もやりましたねえ。
主人公のキッドもクールでしかも強くてかっこいい!!
こちらは「功夫編」。
有名な功夫の達人老師が、行き場のない若者3人を鍛え上げるという穏やかなストーリーかと思っていたら…! この話のラストは自分の中で一番盛り上がりました。
「現代編」。最強の格闘家を目指す主人公が、あらゆる格闘技の要素を吸収しようと、世界中の格闘家たちと戦うストーリー。この章だけ、戦闘のみで話が完結します。
どこかでみたことのある格闘ゲームのように、対戦相手を決めます。全員強さのレベルが違うので、倒しやすい敵から戦って技を習得していくのがコツです。7つの章の中でこれと「原始編」が1,2を争うキツい章でしたね。
そして有名なサスペンス&ホラーの「SF編」。
ヒューマン系の話としても中々良く出来た話で、緊迫した空気の中での人間模様が描かれます。
主人公がロボットなので、第3者的立場から見られるという点も手伝って、物語を楽しむことが出来ます。
このゲームが隠れた名作といわれる所以は、オムニバス形式の独創的なストーリー展開と戦闘形式のほかに、最終章の展開にあると思います。
勧善懲悪ではない当時としては珍しいラスト、選べば自身が悪にもなれるシナリオ、そして作品内のクロスオーバーはプレイしていて感心しました。
ただ、戦闘においての各主人公キャラの能力差やシナリオによって難易度に差がある点などは不満点として残りました。
そしてこのゲームをプレイしたのが成人してからだったので、受けたインパクトがそれほど大きくなかった、というのも…(≡ω≡.) 発売当時に体験していればもっと違う印象を抱けたんでしょうね( ̄▽ ̄;)
総評:私のメガネにかないました!
『ファイナルファンタジーⅥ』が発売された同じ年にリリースされたこともあって陰に隠れた作品となってしまったようですが、時期がずれていれば正当評価されたかもしれない、少し不憫な作品です。
1994年当時にこのストーリーと戦闘システムを組み上げたのは斬新かつ前衛的で攻めてるなー、と思いましたね。
現在Wii Uのバーチャルコンソールで配信されていますので、興味を持たれた方はサイトを覗いてみてください。⇒ニンテンドーeショップ
当ブログをご覧頂きありがとうございました!
それでは また。