英雄伝説 空の軌跡 FC Evolutionは、2015年に角川ゲームスから発売された、PS Vita用のRPGです。日本ファルコムとキャラアニが企画・制作を行いました。
元々日本ファルコムがPC向けに販売した作品を、何度かリメイクして異なるプラットフォームで展開してきたゲームで、最新版のこのVita版ではキャラクターグラフィックの刷新、ボイスの大量追加、ゲームバランスやUIの変更などの大幅な手が加えられました。
『SC』『the 3rd』と続く、3部作の第1作目です。2016年3月現在、『SC Evolution』までが発売されています。
~ストーリー~
主人公のエステル・ブライトが住むリベール王国とエレボニア帝国の戦争が終わり、エステルがいつものように父親の帰りを家で待っていると、父・カシウスが傷だらけの少年を抱えて帰宅した。それがエステルと少年・ヨシュアとの出会いだった。
それから5年後、エステルはカシウス家の養子となったヨシュアと共に「遊撃士(ブレイサー)」になるべく訓練を積んでいた。そして今日、その最終試験が始まるー。
時代背景はまだあまり機械文明が発達しておらず、動力装置というものを使って様々な機械を動かしている、という時代です。 そんな中、護衛や物探しなど民間人の助力をする仕事である、遊撃士としてエステルとヨシュアが様々な出来事を通して成長していく様を描いた物語です。
主人公のエステル・ブライト。
明るく活発な16歳の少女で、父と同じ職業の遊撃士を目指しています。
3大名台詞「あ、あんですってえええええええーーー!!!」「モチのロンよ☆」「レッツ・ゴー!」は作中で何度も出てきます。
得意な武器は父から習った棒術。アーツ(魔法)の使い手としてもなかなかの万能キャラです。
ブライト家の養子となったヨシュア・ブライト。
礼節を重んじる好青年で、直感や正義感で動いてしまい、ちょっと抜けているところもあるエステルのフォローを担当しています。
戦闘能力は高く、さらにとっさの判断力・洞察力は正遊撃士にも勝るとも劣らないほど。
エステルと出会う前のことは、エステルがヨシュアが話す気になるまで聞かない、ということで謎に包まれています。
町やフィールドは3Dで構成されていて、カメラを移動させて全体を見渡すタイプになっています。
移動速度はかなり速く、初めてプレイしたときは面食らってしまいました。今ではこの速度じゃないと満足できないですね。
このゲームはイベントはフルボイスになっていて、さらに主要イベントだけでなく遊撃士関連の仕事の会話もボイスがついていて、仕事に関わってくるモブキャラにもボイスが割り当てられています。しかも声優さんの力の入れ具合が半端無いので感情移入しまくりです。
特にオリビエというキャラを演じている子安さんのボイスは聞いていて楽しかったです(´∀`*) この人こんな演技もできるのか、声優さんて凄いな~と思わされました。
このゲームのエンカウントはシンボルエンカウント制になっています。
敵が出るフィールドでボタンを押すとパーティーの先頭のキャラが武器を振り、それを敵に当てることで戦闘開始時に有利になることがあります。逆に敵のほうから横や背後から接触されると、不利な状況で戦闘が始まってしまいます。
戦闘画面。
敵・味方ともグリッド上に位置していて、このグリッドを移動して攻撃したり仲間にアイテムを使ったりします。
とはいえ、例えば「攻撃」を選ぶと自動的に敵に近づいて行動するので、シミュレーションゲームのように移動⇒~~、のような2重のコマンド入力は必要ありません。
ただし射程距離内に敵がいない場合は移動だけで行動が終わってしまいます。アーツ(魔法)は射程距離に関係なく繰り出すことができますが、駆動(詠唱)をはじめてから発動するまでに時間がかかります。
行動は素早さが高い順から行う形式で、画面左のバーに行動順が示されます。キャラのアイコンの横にマークがある場合、特殊な現象が発生します。この場合はZEROARTSで、アーツをEP(エネルギーポイント)を消費することなく、かつ即発動することができます。
ほかにもHPやEPが回復したり、敵にバッドステータスを付着させたり、様々な効果があります。
アーツやクラフト(技)は効果範囲が単体のものから円状のもの、線状のものがあります。その大きさもアーツやクラフトによって様々です。
ZEROARTSを利用して発動させたアーツ。
このように、半イベント感覚で戦闘は進んでいきます。ただ、敵にも同じようにこの有利な現象は発生します。オートモードにすると通常攻撃だけで戦闘することになりますが、戦闘を4倍速で進めることが出来ます。
クラフトには2種類あり、通常のものと、CP(クラフトポイント)が100以上のときにだけ発動できる、強力なSクラフトがあります。CPは200まで溜めることができて、200のときにMAXの威力を発揮します。
仲間になるキャラクターは皆、戦術オーブメントいう時計の内部構造をしているようなアイテムを持っています。オーブメントの穴が開いている部分(スロット)にクオーツという特殊な石をはめ込むことで、キャラは様々な能力(アビリティ)を身につけられます。
戦術オーブメントは一つ一つがオーダーメイド製で、キャラクターごとに形状が異なります。
アーツはクオーツの決まった組み合わせによってどれが使えるようになるか決まります。クオーツは基本的に1つの属性しか持っていませんが、中には複数の属性を持っているものもあります。
このアーツを使えるようにするにはあと○○の属性が必要なのか、と色々考えながらクオーツの組み合わせを選ぶのもこのゲームの戦術的楽しみです。
準遊撃士のエステルとヨシュアは、リベール王国を旅しながら正遊撃士を目指します。遊撃士は遊撃士協会という団体に所属していて、各支部のギルドで遊撃士の仕事を請け負うことができます。
いわゆるクエストですが、このゲームではストーリーを進めることも大事ですが主人公たちの職業上、遊撃士の仕事も重要なものとなっています。 この依頼はクエストというよりもミニイベントとなっていて、単なるお使いにとどまらず、これを通してゲームの世界観やキャラクターたちについて掘り下げて理解できるようになっています。
連れて行くパーティーメンバーによって台詞も変わり、しかもフルボイスなので、受けておいて損はありません。
また、このゲームでは戦闘でお金が手に入らないので、貰える報酬はかなり貴重です。
ギルドにはストーリー進行に関わる依頼も入ってきます。
いつもと格好が違うエステル。どんな依頼なのか…。
ゲーム中にはCGの美麗な一枚絵も登場します。
これはオリビエがシェラザードにお酒で潰されているところ。さすがの口達者でお調子者のオリビエも、酒ではザルのシェラザードには適わず。
そして各地方での様々な人たちとの出会いと別れ。これを繰り返してエステルとヨシュアは遊撃士として人間的にも成長していきます。
このゲーム、始めた頃はストーリーが牧歌的であんまり緊張感がなく、販売会社が謳っている通り「ストーリーRPG」なのか? と疑ったものです。しかし、第一章の終盤から物語が大きく動き出し、ゲーム終盤では気づいたらコントローラーを持つ手に汗が…。
話の展開が非常に上手く、またキャラクターの心理描写がとても丁寧なので、いつの間にかゲームの世界に没入してしまっていました。
思わずジーンとしてしまった場面も何箇所かあります。
キャラクタービジュアルも私好みだったので、すぐにお気に入りのキャラができました。
欠点を挙げるとすれば、やはりお金が貯まりにくいことと、狭いダンジョン内で敵に出会うと横切るのが困難で戦うしかなくなる、という点ですね。
総評:私のメガネにとてもかないました!!
空の軌跡シリーズ未経験の方は是非プレイしてみてください。確かな「RPG」を感じるはずです。
経験者の方も、フルボイス化とキャラクターデザインの変更で新鮮な気持ちでプレイできると思います。
このゲームには、別に魔王がいたり世界に脅威が迫っていたりしなくても、RPGは成り立つんだな、ということを教えてもらいました。
当ブログをご覧頂きありがとうございました!
それでは また。
元々日本ファルコムがPC向けに販売した作品を、何度かリメイクして異なるプラットフォームで展開してきたゲームで、最新版のこのVita版ではキャラクターグラフィックの刷新、ボイスの大量追加、ゲームバランスやUIの変更などの大幅な手が加えられました。
『SC』『the 3rd』と続く、3部作の第1作目です。2016年3月現在、『SC Evolution』までが発売されています。
~ストーリー~
主人公のエステル・ブライトが住むリベール王国とエレボニア帝国の戦争が終わり、エステルがいつものように父親の帰りを家で待っていると、父・カシウスが傷だらけの少年を抱えて帰宅した。それがエステルと少年・ヨシュアとの出会いだった。
それから5年後、エステルはカシウス家の養子となったヨシュアと共に「遊撃士(ブレイサー)」になるべく訓練を積んでいた。そして今日、その最終試験が始まるー。
時代背景はまだあまり機械文明が発達しておらず、動力装置というものを使って様々な機械を動かしている、という時代です。 そんな中、護衛や物探しなど民間人の助力をする仕事である、遊撃士としてエステルとヨシュアが様々な出来事を通して成長していく様を描いた物語です。
主人公のエステル・ブライト。
明るく活発な16歳の少女で、父と同じ職業の遊撃士を目指しています。
3大名台詞「あ、あんですってえええええええーーー!!!」「モチのロンよ☆」「レッツ・ゴー!」は作中で何度も出てきます。
得意な武器は父から習った棒術。アーツ(魔法)の使い手としてもなかなかの万能キャラです。
ブライト家の養子となったヨシュア・ブライト。
礼節を重んじる好青年で、直感や正義感で動いてしまい、ちょっと抜けているところもあるエステルのフォローを担当しています。
戦闘能力は高く、さらにとっさの判断力・洞察力は正遊撃士にも勝るとも劣らないほど。
エステルと出会う前のことは、エステルがヨシュアが話す気になるまで聞かない、ということで謎に包まれています。
町やフィールドは3Dで構成されていて、カメラを移動させて全体を見渡すタイプになっています。
移動速度はかなり速く、初めてプレイしたときは面食らってしまいました。今ではこの速度じゃないと満足できないですね。
このゲームはイベントはフルボイスになっていて、さらに主要イベントだけでなく遊撃士関連の仕事の会話もボイスがついていて、仕事に関わってくるモブキャラにもボイスが割り当てられています。しかも声優さんの力の入れ具合が半端無いので感情移入しまくりです。
特にオリビエというキャラを演じている子安さんのボイスは聞いていて楽しかったです(´∀`*) この人こんな演技もできるのか、声優さんて凄いな~と思わされました。
このゲームのエンカウントはシンボルエンカウント制になっています。
敵が出るフィールドでボタンを押すとパーティーの先頭のキャラが武器を振り、それを敵に当てることで戦闘開始時に有利になることがあります。逆に敵のほうから横や背後から接触されると、不利な状況で戦闘が始まってしまいます。
戦闘画面。
敵・味方ともグリッド上に位置していて、このグリッドを移動して攻撃したり仲間にアイテムを使ったりします。
とはいえ、例えば「攻撃」を選ぶと自動的に敵に近づいて行動するので、シミュレーションゲームのように移動⇒~~、のような2重のコマンド入力は必要ありません。
ただし射程距離内に敵がいない場合は移動だけで行動が終わってしまいます。アーツ(魔法)は射程距離に関係なく繰り出すことができますが、駆動(詠唱)をはじめてから発動するまでに時間がかかります。
行動は素早さが高い順から行う形式で、画面左のバーに行動順が示されます。キャラのアイコンの横にマークがある場合、特殊な現象が発生します。この場合はZEROARTSで、アーツをEP(エネルギーポイント)を消費することなく、かつ即発動することができます。
ほかにもHPやEPが回復したり、敵にバッドステータスを付着させたり、様々な効果があります。
アーツやクラフト(技)は効果範囲が単体のものから円状のもの、線状のものがあります。その大きさもアーツやクラフトによって様々です。
ZEROARTSを利用して発動させたアーツ。
このように、半イベント感覚で戦闘は進んでいきます。ただ、敵にも同じようにこの有利な現象は発生します。オートモードにすると通常攻撃だけで戦闘することになりますが、戦闘を4倍速で進めることが出来ます。
クラフトには2種類あり、通常のものと、CP(クラフトポイント)が100以上のときにだけ発動できる、強力なSクラフトがあります。CPは200まで溜めることができて、200のときにMAXの威力を発揮します。
仲間になるキャラクターは皆、戦術オーブメントいう時計の内部構造をしているようなアイテムを持っています。オーブメントの穴が開いている部分(スロット)にクオーツという特殊な石をはめ込むことで、キャラは様々な能力(アビリティ)を身につけられます。
戦術オーブメントは一つ一つがオーダーメイド製で、キャラクターごとに形状が異なります。
アーツはクオーツの決まった組み合わせによってどれが使えるようになるか決まります。クオーツは基本的に1つの属性しか持っていませんが、中には複数の属性を持っているものもあります。
このアーツを使えるようにするにはあと○○の属性が必要なのか、と色々考えながらクオーツの組み合わせを選ぶのもこのゲームの戦術的楽しみです。
準遊撃士のエステルとヨシュアは、リベール王国を旅しながら正遊撃士を目指します。遊撃士は遊撃士協会という団体に所属していて、各支部のギルドで遊撃士の仕事を請け負うことができます。
いわゆるクエストですが、このゲームではストーリーを進めることも大事ですが主人公たちの職業上、遊撃士の仕事も重要なものとなっています。 この依頼はクエストというよりもミニイベントとなっていて、単なるお使いにとどまらず、これを通してゲームの世界観やキャラクターたちについて掘り下げて理解できるようになっています。
連れて行くパーティーメンバーによって台詞も変わり、しかもフルボイスなので、受けておいて損はありません。
また、このゲームでは戦闘でお金が手に入らないので、貰える報酬はかなり貴重です。
ギルドにはストーリー進行に関わる依頼も入ってきます。
いつもと格好が違うエステル。どんな依頼なのか…。
ゲーム中にはCGの美麗な一枚絵も登場します。
これはオリビエがシェラザードにお酒で潰されているところ。さすがの口達者でお調子者のオリビエも、酒ではザルのシェラザードには適わず。
そして各地方での様々な人たちとの出会いと別れ。これを繰り返してエステルとヨシュアは遊撃士として人間的にも成長していきます。
このゲーム、始めた頃はストーリーが牧歌的であんまり緊張感がなく、販売会社が謳っている通り「ストーリーRPG」なのか? と疑ったものです。しかし、第一章の終盤から物語が大きく動き出し、ゲーム終盤では気づいたらコントローラーを持つ手に汗が…。
話の展開が非常に上手く、またキャラクターの心理描写がとても丁寧なので、いつの間にかゲームの世界に没入してしまっていました。
思わずジーンとしてしまった場面も何箇所かあります。
キャラクタービジュアルも私好みだったので、すぐにお気に入りのキャラができました。
欠点を挙げるとすれば、やはりお金が貯まりにくいことと、狭いダンジョン内で敵に出会うと横切るのが困難で戦うしかなくなる、という点ですね。
総評:私のメガネにとてもかないました!!
空の軌跡シリーズ未経験の方は是非プレイしてみてください。確かな「RPG」を感じるはずです。
経験者の方も、フルボイス化とキャラクターデザインの変更で新鮮な気持ちでプレイできると思います。
このゲームには、別に魔王がいたり世界に脅威が迫っていたりしなくても、RPGは成り立つんだな、ということを教えてもらいました。
当ブログをご覧頂きありがとうございました!
それでは また。